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論文

The Working group on the analysis and management of accidents (WGAMA); A Historical review of major contributions

Herranz, L. E.*; Jacquemain, D.*; Nitheanandan, T.*; Sandberg, N.*; Barr$'e$, F.*; Bechta, S.*; Choi, K.-Y.*; D'Auria, F.*; Lee, R.*; 中村 秀夫

Progress in Nuclear Energy, 127, p.103432_1 - 103432_14, 2020/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:16.23(Nuclear Science & Technology)

WGAMA started on Dec. 31st 1999 to assess and strengthen the technical basis needed for the prevention, mitigation and management of potential accidents in NPP and to facilitate international convergence on safety issues and AM analyses and strategies. WGAMA addresses reactor thermal-hydraulics (Thys), in-vessel behavior of degraded cores, containment behavior and protection, and FP release, transport, deposition and retention, for both current and advanced reactors. This paper summarizes such WGAMA contributions in Thys, CFD and severe accidents, which include the Fukushima-Daiichi accident impacts on the WGAMA activities and their substantial outcomes. Around 50 technical reports have become reference in the related fields, which appear in References. Recommendations in these reports include further research, some of which have given rise to the joint projects conducted or underway within the OECD framework. Ongoing WGAMA activities are numerous and a number of them are to be launched in the near future, which are shortly mentioned too.

論文

Synthesis and characterization of nickel-copper hydroxide acetate, NiCu(OH)$$_{3.1}$$(OCOCH$$_{3}$$)$$_{0.9}$$ $$cdot$$ 0.9H$$_{2}$$O

香西 直文; 三田村 久吉; 福山 裕康; 江坂 文孝; Komarneni, S.*

Microporous and Mesoporous Materials, 89(1-3), p.123 - 131, 2006/03

 被引用回数:11 パーセンタイル:39.24(Chemistry, Applied)

層状遷移金属水酸化物塩は、陰イオン交換性層状化合物の一種であり、陰イオン吸着材及びインターカレーションホストとして最近注目を集めるようになった。それゆえ、その種類,合成方法,特性などに関する論文数は少ない。本研究では、新型の層状遷移金属水酸化物塩である水酸化酢酸ニッケル銅の基本的な特性について述べる。酢酸ニッケル,酢酸銅,過酸化水素の混合溶液を150$$^{circ}$$Cの水熱条件で4時間加熱することにより、NiCu(OH)$$_{3.1}$$(OCOCH$$_{3}$$)$$_{0.9}$$ 0.9H$$_{2}$$Oの組成を持つ層状化合物が得られた。この化合物は水溶液中の塩素イオンと硝酸イオンを吸着しないが、2価以上の陰イオンを吸着し、さらに毒性の高いヒ酸イオンと亜セレン酸イオンに対して最も高い吸着選択性を持つ。それらのイオンに対する吸着材としての利用が考えられる。

論文

Synthesis and characterization of copper hydroxide acetate with a layered discoid crystal

香西 直文; 三田村 久吉; 福山 裕康; 江坂 文孝; Komarneni, S.*

Journal of Materials Research, 20(11), p.2997 - 3003, 2005/11

層状遷移金属水酸化物塩は、陰イオン交換性層状化合物の一種であり、陰イオン吸着材及びインターカレーションホストとして最近注目を集めるようになった。それゆえ、その種類,合成法,特性などに関する論文数は少ない。本研究では、従来とは異なる方法で合成した層状水酸化酢酸銅の基本的な特性について報告する。酢酸銅溶液を水酸化ナトリウム溶液でpH6.5まで滴定し、引き続き40$$^{circ}$$Cで熟成することによって得られた化合物は、既知の層状水酸化酢酸銅Cu$$_{2}$$(OH)$$_{3}$$(OCOCH$$_{3}$$)H$$_{2}$$Oと組成及び幾つかの特性が類似している。酢酸含有率がわずかに低いこの化合物は、既知の化合物に比べて、結晶形、383K以下での固相への酢酸イオンの結合安定性,溶液中の陰イオンとの反応などが異なる。

論文

Photodissociation of acetaldehyde, CH$$_{3}$$CHO$$rightarrow$$CH$$_{3}$$+HCO; Direct ab initio molecular dynamics study

黒崎 譲; 横山 啓一

Chemical Physics Letters, 371(5-6), p.568 - 575, 2003/04

 被引用回数:31 パーセンタイル:69.39(Chemistry, Physical)

UB3LYP/cc-pVDZレベルでの直接非経験的分子動力学法を用いて、T$$_{1}$$ポテンシャル面上での光分解反応,CH$$_{3}$$CHO$$rightarrow$$CH$$_{3}$$+HCO、について全部で400本のトラジェクトリを計算した。その結果、反応生成物であるCH$$_{3}$$は振動,回転ともに励起しないが、HCOは振動励起しないものの回転励起することが予測された。トラジェクトリ計算の結果を平均するとHCOの回転エネルギーは1.1kcal/molとなり、これは利用可能なエネルギー、7.3kcal/molの15.1%にあたる。本計算結果は実測値と数%の誤差で一致している。

論文

Photodissociation of acetaldehyde, CH$$_{3}$$CHO$$rightarrow$$CH$$_{4}$$+CO: Direct ab initio dynamics study

黒崎 譲; 横山 啓一

Journal of Physical Chemistry A, 106(47), p.11415 - 11421, 2002/11

 被引用回数:36 パーセンタイル:72.97(Chemistry, Physical)

RMP2(full)/cc-pVDZレベルでのdirect ab initioダイナミクス法を用い、S$$_{0}$$面上での光解離反応CH$$_{3}$$CHO$$rightarrow$$CH$$_{4}$$+COのトラジェクトリを全部で100個計算した。相対並進エネルギー,CO内部エネルギー,CH$$_{4}$$内部エネルギーに対するエネルギー分配はそれぞれ、28,20,51%と計算された。生成物のCOは高回転励起状態に励起されるが、振動状態は励起されないことが予測され、平均の回転及び振動量子数はそれぞれ68.2,0.15と計算された。この結果は、Ghermanらの実験(J.Chem.Phys.2001, 114, 6128)と定性的に一致している。

論文

Analyses of high energy neutron streaming experiments using DUCT-III

増川 史洋; 中島 宏; 笹本 宣雄; 中野 秀生*; 田山 隆一*

Journal of Nuclear Science and Technology, 39(Suppl.2), p.1268 - 1271, 2002/08

NMTC/JAERI97とJENDL-3.2ベースのライブラリを用いた。MCNP4Aによる計算で整備された高エネルギー中性子アルベドを追加して、ストリーミング簡易計算コードDUCT-IIIが作成された。このコードを高エネルギー中性子ストリーミング実験の解析に適用した。本コードは非しきい反応の反応率の測定値とモンテカルロ計算を十分に再現することができた。しかしながら、しきい反応の反応率に対する再現性は不十分であった。

論文

Site-specific fragmentation of acetone adsorbates on Si(100) in the carbon 1s absorption edge

関口 哲弘; 関口 広美*; 馬場 祐治

Surface Science, 454-456, p.363 - 368, 2000/05

 被引用回数:23 パーセンタイル:72.41(Chemistry, Physical)

シリコン(Si)半導体上における簡単な炭化水素分子の表面科学反応はSiC薄膜生成などの応用面からの要請も相俟って活発に進められている。本研究においては室温及び低温(93K)のSi基板上にアセトン((CH$$_{3}$$)$$_{2}$$CO)を吸着させた系について放射光からの軟X線を励起光源として起こる解離反応を調べた。アセトンは放射光の励起エネルギーを変えることにより、分子中の(-CH3とC=Oの)二種類の炭素原子を選択して内殻励起することができると考えられている。放射光照射により生じるイオン脱離生成物を四重極質量分析により検出した。単分子~約50分子吸着層についてフラグメント収量の励起光エネルギー依存性を測定した。実験結果としてはメチル基(CH$$_{3}$$)の炭素が内殻励起された場合のみ、CH$$_{n}^{+}$$(n=0-3)イオンが顕著に生成することがわかった。この結果はこの共鳴励起でC-C結合が特に顕著に切断されていることを示唆している。

論文

ジアミドと2-テノイルトリフルオロアセトンを用いる協同抽出系におけるイットリウム,ユウロピウム及びアクチノイドの抽出錯体種の同定

佐々木 祐二

分析化学, 49(3), p.161 - 168, 2000/03

 被引用回数:1 パーセンタイル:4.58(Chemistry, Analytical)

N,N'-ジメチル-N,N'-ジヘキシル-3-オキサペンタンジアミド(DMDHOPDA)またはN,N'-ジメチル-N,N'-ジヘキシル-3-チアペンタンジアミド(DMDHTPDA)と2-テノイルトリフルオロアセトン(Htta)を用いてY,Eu及びアクチノイドの協同抽出を行い、抽出錯体の化学形を調べた。[DMDHOPDA],[Htta]濃度一定の条件で上記元素の抽出の際のlog DとpHの関係が曲線となった。曲線の最小二乗計算結果に加えて、log Dと試薬濃度との関係を調べてみたところ、M(A)$$_{2}$$(tta)(X)$$_{2}$$,M(A)(tta)$$_{2}$$(X),(A:DMDHOPDA, X$$^{-}$$:ClO$$_{4}^{-}$$)など、1元素につき3種以上の抽出錯体を見いだした。DMDHTPDAとHttaの協同抽出では、Eu,Am,Th,Uをニトロベンゼンに抽出する時も、複数の錯体が生成することを確認した。

報告書

Estimation of different species of Eu(III), Th(IV), U(VI) and Am(III) extracted into nitrobenzene by N,N'-dimethyl-N,N'-dihexyl-3-thiopentanediamide and thenoyltrifluoroacetone

佐々木 祐二; 渡部 和男

JAERI-Research 99-005, 21 Pages, 1999/01

JAERI-Research-99-005.pdf:0.67MB

N,N'-ジメチル-N,N'-ジヘキシル-3-チオペンタンジアミド(DMDHTPDA)とテノイルトリフルオロアセトン(TTA)協同抽出によるニトロベンゼン中へのEu(III),Th(IV),U(VI)とAm(III)の抽出錯体種をlogDと抽出剤濃度との関係より求めた。それぞれアクチノイド陽イオンの3つの協同抽出錯体を見い出した。抽出錯体の存在割合は2つの抽出剤濃度の比に依存しそのフラクション図を作成した。EuとAmの最も高い分離比、7.2、がDMDHTPDA単独の抽出剤を用いたときに得られ、その値は抽出種にTTAが関与する数とともに減少した。

論文

Resonance raman excitation profile for uranyl acetate in dimethyl sulfoxide

曽我 猛; 大和田 謙

Spectrochimica Acta, Part A, 55(7-8), p.1337 - 1345, 1999/00

ヂメチルスルホオキシド中の酢酸ウラニルの共鳴ラマンスペクトルを測定した。アルゴンイオンレーザーの10本の励起線の波長変化(528.9-454.5nm)に対して、829cm$$^{-1}$$に観測されたウラニルの全対称伸縮振動の相対強度をプロットし、f-fラポルト禁制電子遷移の共鳴ラマンのプロフィールを得た。この励起プロフィールをTransform Theoryに基づいて考察した。その結果、電子的励起状態($$^{1}$$$$phi$$g)でのウラニルの結合距離は基底状態($$^{1}$$$$Sigma$$$$_{g+}$$)と比較して0.068$AA$伸びていた。

論文

Solvent extraction of Eu,Th,U and Am by N,N'-dimethyl-N,N'-dihexyl-3-thiopentanediamide and thenoyltrifluoroacetone

佐々木 祐二; Choppin, G. R.*

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry, 222(1-2), p.271 - 274, 1997/00

 被引用回数:15 パーセンタイル:90.13(Chemistry, Analytical)

ジアミドを用いるアクチノイドの溶媒抽出研究において、N,N'-dimethyl-N,N'-dihexyl-3-thiopentanediamide(DMDHTPDA)が合成され、Eu$$^{3+}$$,Th$$^{4+}$$,UO$$_{22+}$$,Am$$^{3+}$$の抽出剤として用いられた。DMDHTPDAはその化学構造にイオウ元素を含み、これが弱い電子供与体として働くために上記金属イオンと弱い錯形成能力を示した。thenoyltrifluoroacetone(TTA)との協同抽出の結果より、DMDHTPDAはM-TTA錯体に付加する形で錯形成することが分かった。

報告書

Production of acetic acid from ethanol solution by Acetobactor acetigenum and effect of gamma-ray irradiation on the bacteria

J.M.Umar*; 松橋 信平; 橋本 昭司

JAERI-Research 96-012, 16 Pages, 1996/03

JAERI-Research-96-012.pdf:0.51MB

農林産廃液の効果的な有効利用技術の開発に必要な知見を得るため、S.cerevisiaeとA.acetigenumを用いて酢酸発酵の予備的な研究を行った。農林産廃液のモデル溶液としては、グルコースおよびエタノール、あるいはこれらの混合水溶液を使用した。また、ガンマ線照射したA.acetigenumを用いて発酵効率の促進についても検討を加えた。その結果、S.cerevisiaeとA.acetigenumによるダブルステージ発酵では、振とうを行わない場合がエタノールからの酢酸生産に効果的である。A.acetigenumの菌数は、照射線量の増加に伴い指数関数的に減少し、D$$_{10}$$値は通気、無通気条件ではそれぞれ0.11kGy、0.54kGyである。初期菌数が同じであれば、照射した菌数では非照射の菌体を用いた場合より多量の酢酸を生産することが可能である、等の知見が得られた。

論文

Excitation profile of the resonance Raman effect of uranyl nitrate in acetone

大和田 謙; 高橋 昭; 藤沢 銀治

Spectrochimica Acta, Part A, 52, p.149 - 156, 1996/00

アルゴンイオンレーザーの10本の励起線(528.7、514.5、501.7、496.5、488.0、476.5、472.7、465.8、457.9、454.5nm)を用いて、アセトン溶液中の硝酸ウラニルの共鳴ラマンスペクトルを室温で測定した。レーザー励起線の波長変化に対し、863cm$$^{-1}$$に観測されるウラニル全対称振動の比較強度をプロットすることによって、共鳴ラマン効果の励起プロフィールを得ることができた。ウラニル全対称伸縮振動の励起プロフィールは電子吸収スペクトルに現れる振電構造に類似しており、この励起プロフィールをTang-Albrechtの理論に基づいて簡単に考察した。また、ウラニル全対称伸縮振動の散乱強度を考察して、電子的励起状態におけるウラニルイオンの平衡構造を明らかにした。

論文

Composition range of crystal phase transition of Isodimorphism in poly(3-hydroxybutyrate-co-3-hydroxyvalerate)

三友 宏志*; 森下 憲雄; 土肥 義治*

Macromolecules, 26(21), p.5809 - 5811, 1993/00

 被引用回数:75 パーセンタイル:96.11(Polymer Science)

微生物ポリエステルであるP(3HB-3HV)共重合体は均一組成ではなく幾つかの組成をもつ共重合体の混合物であることをアセトン-水系の分別法で明らかにした。高濃度アセトンでは3HBや3HV組成の大きなものが初めに沈澱し、低濃度になるにつれて40mol%3HV付近の共重合体が沈澱した。この方法では3HV組成のちがいによる分別が明瞭に行われ、希薄な領域以外では分子量の分別は見られなかった。この共重合体は40mol%3HV付近で共融域を示し、両成分結晶相が共存する。この共融域は従来非常に狭い組成範囲で見られるとされていたが、本報でこの組成範囲は40.9~55.2mol%3HVの広い範囲であることが、X線回折やNMR測定などから明らかになった。

論文

グロー放電を利用した炭素膜コーティング

阿部 哲也; 廣木 成治; 村上 義夫; 加藤 由尚*

真空, 30(5), p.382 - 386, 1987/05

1目的・概要 核融合第一壁への低Z材料コーティング技術であるカーボニゼーションの基礎実験を行った。原料ガス(メタン,アセチレン)を流しながらグロー放電させて膜を堆積し、その速度を調べ、同時に膜の除去方法についても放電ガスを変えて除去速度を調べた。 2結果 Ptotal=0.5Pa、i=20$$mu$$A/cm$$^{2}$$で(CH$$_{4}$$)≒0.1$$mu$$m/hr、(C$$_{2}$$H$$_{2}$$)≒0.25$$mu$$m/hrであった。H$$_{2}$$希釈したガスでは堆積速度は原料ガス分圧(ガス供給速度)に比例し、また放電電流密度に比例することが判明した。炭素膜のエッチング速度は放電ガスによって異なり O$$_{2}$$:CO$$_{2}$$:H$$_{2}$$=26:10:1となった。O$$_{2}$$ではその速度は0.1~0.2$$mu$$m/hrであった。 堆積膜は干渉色を示した。CH$$_{4}$$膜は電気絶縁性であり、C$$_{2}$$H$$_{2}$$膜は電気伝導性であった。

報告書

CO-H$$_{2}$$混合気体の放射線化学反応 (メタン添加による含酸素生成物収量の増加)

杉本 俊一; 西井 正信

JAERI-M 84-224, 69 Pages, 1985/01

JAERI-M-84-224.pdf:1.97MB

CO-H$$_{2}$$混合気体にCH$$_{4}$$を添加した系の放射線化学反応を検討した。少量のCH$$_{4}$$を添加するとHCHOなど2、3の生成物を除くほとんどの生成物の収量が増加した。特に、1mol%のCH$$_{4}$$を添加した場合には、TrioxaneとTetraoxaneの収量が著しく増加した。多量のCH$$_{4}$$を添加するとC$$_{2}$$以上のアルデヒドやカルボン酸の収量が増加した。照射温度を200Kから473Kまで変化させた実験から、これらのカルボン酸やアルデンヒドの収量は323K付近で最大になることが判った。CH$$_{4}$$を添加した場合に収量が増加する生成物の先駆者を調べるために、混合気体にカケオンスキャベンジャースはラジカルスキャベンジャーを添加する実験も行った。

論文

Major aqueous chlorination products of oxidized fulvic acid

新井 英彦; 新井 陸正; 作本 彰久

Chemistry Letters, 8, p.1435 - 1436, 1984/00

 被引用回数:10

現在、上水中に塩素殺菌処理で生じた発ガン性の疑いのあるトリハロメタン(THM)が含まれていることが大きな社会問題となっている。この対策としてオゾン酸化による前処理が検討されている。我々も、また、放射線とオゾンを併用する処理法がTHMの生成抑制に著しい効果のあることを示した。しかし、これらの酸化処理した上水原水からいかなる有機塩素化合物が生成しているかはTHM以外は明らかにでなく、この問題は緊急の課題となっている。そこで、本報告では、放射線・オゾン併用酸化およびオゾン酸化したフルボ酸水溶液(モデル上水原水)を塩素化し、その有機塩素化合物の分析を行った。その結果、主要生成物として相当量のクロロホルム、ジクロロ酢酸およびトリクロロ酢酸が生成していることを明らかにした。

論文

Radiation-induced chemical reactions of carbon monoxide and hydrogen mixture, I; Electron beam irradiation at atmospheric pressure

杉本 俊一; 西井 正信; 杉浦 俊男

Radiation Physics and Chemistry, 24(5-6), p.567 - 580, 1984/00

容積7lのステンレス鋼製容器に充填した最高1.3$$times$$10$$^{5}$$PaまでのCO-H$$_{2}$$混合気体の電子線照射による生成物を研究した。室温付近の照射による主要生成物は、メタン等の炭化水素およびホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メタノールなどの含酸素化合物であった。さらに、従来CO-H$$_{2}$$混合気体の照射反応では報告されていなかった、トリオキサンおよびテトラオキサンが少線量、低温照射により生成することを見出した。これらの生成物の収量と照射時間、原料気体組成、圧力、反応温度および線量率との関係を検討した。混合気体に少量のアンモニアを添加して照射すると、炭化水素の生成量は変化がなかったが、含酸素有機化合物はほとんど生成しなくなり、水および炭酸ガスのみが多量に生成した。

論文

The $$gamma$$-ray-induced reactions of carbon monoxide-hydrogen mixtures at elevated pressures

杉本 俊一

Int.J.Appl.Radiat.Isot., 34(3), p.559 - 564, 1983/00

放射線照射によりCO-H$$_{2}$$混合気体から化学工業の粗原料を得るための基礎的条件を検討する研究の一環として加圧状態(5$$times$$10$$^{6}$$Pa)で$$gamma$$線照射し、照射線量、気体組成または照射温度と生成物(炭化水素および含酸素化合物)収量との関係を調べた。$$gamma$$線は電子線とは線量率が異なるので同一線量を与えるためには電子線照射に比べて1400倍の時間が必要であった。このために$$gamma$$線照射の場合には、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドのような生成物は同時に熱化学反応が進行するので電子線照射に比べて見掛けの収量は低下した。しかし熱化学反応も考慮すれば、5$$times$$10$$^{6}$$Paの$$gamma$$線照射効果はよう低圧(1$$times$$10$$^{6}$$Pa以下)の電子線照射効果から説明しうる。

論文

Existence of a novel liquid phase in methyl acetate

河西 俊一; 貴家 恒男; 武久 正昭

Journal of the Physical Society of Japan, 52(9), p.3093 - 3100, 1983/00

 被引用回数:6 パーセンタイル:55.69(Physics, Multidisciplinary)

我々は、平面的な分子構造を持つ種々のビニル化合物が、高圧下で構造液相を持つことを報告してきた。中でもアクリロニトリル、trans-1,2-ジクロロエチレンは、常圧下でも低温で構造を持ち、構造形成には平面構造と分子四極子モーメントが必要な条件であることを明らかにした。これはビニル基の特質なのか?今回平面的で価電子密度の高い$$^{-}$$$$^{c}$$$$^{-}$$$$^{o}$$基を持つ酢酸メチルを取り上げ、常圧、高圧下でのT$$_{1}$$測定、常圧下での比容の温度変化を測定した。その結果、常圧下では、T$$_{1}$$、比容の温度変化から、-12$$^{circ}$$Cで液-液相転移を観測した。また、T$$_{1}$$の温度変化の解析から、酢酸メチルは、相関時間の近い値の二つの回転運動モードを持ち、転移点で一つのモードから他のモードへ移ることが明らかになった。高圧下のT$$_{1}$$測定から、液-液相転移の圧力-温度関係を求めた。

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